2021年11月12日
いよいよ自邸シリーズ (29) 漆喰は化学式の巻
左官屋さんの壁塗り仕上げが始まりました。
漆喰…。
地元栃木の葛生で
原料の石灰岩がとれることもあるし、
昔からある素材ってのはやっぱり信頼できるもの。
本来、
漆喰ってのは余計なものは入れずとも、
二酸化炭素を吸着して
それ自体で固まる性質を持っていて、
これは化学式での説明がわかりやすいかと。
ちょっと中学生の頃を思い出してみてください。(笑)
CaCO3=CO2+CaO
まず石灰岩(炭酸カルシウム)を焼いて
(焼成)二酸化炭素を出し、
生石灰(酸化カルシウム)を作ります。
CaO+H2O=Ca(OH)2
次にそこに水を加えると化学反応がおきて
水酸化カルシウムが出来ます。
理科の実験でいっきに混ぜると
ボコボコいって危険なヤツです。苦笑
この水酸化カルシウムが漆喰のもととなる
消石灰です。
さらに水、ツノマタ(海藻のり)、
スサなどをいれて練って馴染ませたものが
漆喰と呼ばれます。
Ca(OH)2+ CO2=H2O+CaCO3
これを壁に塗り、
水分を蒸散(乾きながら)しながら
二酸化炭素を吸着して化学反応を起こし
元の石灰岩(炭酸カルシウム)に戻るという、
いやー、
このスゴいサイクルを発見した先人に
会って話しを聞きたいくらいです。(苦笑)
伝統の、その先へ…。
邁進してまいります!
前昌