2013年8月12日
研修後記 名もなき大工の仕事
2013.8.12
先日の研修を終え、ブログにて社員みんなでそれぞれの視点を書いてみました。
文章にして書くことで、自分の中で整理出来ますよね。
他の人の視点も共有出来るし。(^ ^)
日々の業務の合間を縫っての日帰り弾丸ツアーですから、
「あれもこれも」見よう!というワケにもいかなかったのですが、
そのおかげで、密度の濃い研修になったと思います。
帰りの車の中では皆、大興奮!でしたから。
さて、たくさんのことを学べた今回の研修……。
その中で僕が一番いろいろ考えさせられた場所は『同心の家』でした。
『同心』とは江戸幕府の役人のひとつ。
僕は「鬼平犯科帳」の漫画が好きで、そこに登場している役方なので知っていました。
確か、普通の下級武士だったように思います。建物内も質素でしたから。
それはそうと、
なぜ、洗練された有名建築家の自邸ではなくて、江戸時代の質素な家か?
確かに、作り込んでいくディテールに『刺激を受けた』という意味では絶対的に『氏の自邸』です。
細やかな仕掛けや、枠の加工など説明がなければ気がつかないほどです。
1942年(昭和17年)の竣工ですから、凄い豪邸だったと思います。モダンな作りですし。。
しかし、『質素な家』の方が『居心地の良さ、落ち着く空間』だな、と思えました。
特にこだわった作りではなく、(あ、梁や大黒柱は見事でした。。。)移築は別として、普通の大工、何某が建てたであろうと思います。
そう今となっては『名もなき大工』が。
「あれこれとデザインしても『落ち着く空間』になるとは限らないよ」
そう言ってくれた気がします。
二つを見学して、
また新しい家づくりのヒントになりそうです。
いつもありがとうございます!
前昌