けんちくや前長

2025年2月08日

豊郷リノベ

昨年末からスタートしている宇都宮のリノベーション工事。

築30年程で、もちろん他社施工のお宅ですが、

「温熱的環境を改善し、木と自然素材の温かみのある空間にしたい。」

との思いを受けて、既存を活かした大規模な断熱改修となりました。

 

この日は玄関ドア入れ替え工事の日。

若手大工2名とベテラン棟梁のお手伝い…という名目の見習いですね。(苦笑)

経験を目でみて肌で感じることが大切だと思います。

理屈じゃなくてね、二人の視線が熱いでしょう?(笑)

 

  

断熱材はセルローズファイバー。

写真は天井裏へフリーエアーでの吹き込み、300mm。

 

「なんでいつものウッドファイバーじゃないのか?」

 

理由は二つあって、

一つは、防虫効果。

セルローズファイバーはホウ酸値が高いのです。

質量の半分以上がホウ酸という事実、

その点で既存住宅への施工優位性は高いと判断しました。

 

もう一つは、腕のいい断熱施工業者を知っているから。

当たり前ですが、何事も上手い下手があるわけです。

さらに言うなら、今回のような「応用の塊」の現場は

百戦錬磨の吹き込みモンスター(笑)みたいな職人の知恵と技を必要とします。

結果としてそれが功を奏し、

見えない欠損部分を発見し「やっときましたから」につながるのです。

 

 

この方の吹き込み、このシート切って外して中間部分取っても下がらないです。

素人がプロの技みて驚くのは当たり前ですが、

プロがみて驚くんだから怪物なんでしょうね。(笑)

 

手仕事の肌感覚ってやっぱり奥深くて面白いです。

 

 

 

「伝統のその先へ」

前昌